子どもの学ぶ力を引き出す11のチェックリスト
こんにちは。
新留です。
勉強のやり方って大事ですよね。
「やっていない……」は困りますが、
「やってはいるのだけど……」だとモチベーションも上がりません。
そして、家族仲も悪くなったりも、、、(これがつらい)
やってはいるけれど、なかなか結果が出ないというとき、やり方がよくない、
もしくは、下手をすると、むしろ害になるのでは? というようなことをやっていたりします。
ペンシルバニア大学心理学部教授で「やり抜く力」で有名なアンジェラ・ダックワースによる達成の方程式というものがあります。
才能×努力=スキル
スキル×努力=達成
努力には量と質がありますが、
質の部分を改善することで、
同じ成果を出すにもかける時間は少なくなり、
同じ時間をかけたら出る成果は大きくなります。
というわけで、今回はやり方が間違っていないかをチェックするための項目をまとめてみました。
家でのやり方がどうか、チェックする際に参考にしてくださいね。
✔︎ 寝ているか? 栄養は十分か?
寝ないとせっかく覚えたものも定着しないし、ワーキングメモリも充電できません。
また、食べているけれど、学習に必要な栄養は足りていないということも多いです。
まずは9時間の睡眠、「体重×1グラム以上のたんぱく質」、十分なビタミンやミネラルなどをクリアしているかチェックしてみてくださいね。
たくさん食べていると栄養が十分取れているは別物なのが注意点です。
✔︎ 準備して始めているか?
5W1H、「いつ(体質的に朝か夜どちらがやりやすいか)」「どこで(部屋や机の上は片づいているか、視界にノイズはないか)」「誰が(自分でやることを選んでいるか)」「何を(やることを1つに決めているか)」「なぜ(目的は何か)」「どのように(タイマーを使っているか)」を考えてやることは大事です
✔︎ テストしているか?
テストは最高の学習ツールです。
力がついたからテストをするのではなく、テストをするから力がつきます。
理想のインプットとアウトプットのバランスは「①:②」。
「テスト→勉強→確認テスト」の順でやっていっていくのがおすすめです。
そして、「見える化」をするためにも、一部でも、途中まででもいいので、必ず答えは書きましょう。
書いたものを見ないと分析やフィードバック、次回への改善ができません
✔︎ 分けているか?
「わからない」というとき、大体は自分の中で完全にわからないものと思い込み、思考は停止し、手は止まっています。
でも、一部だけならわかる、途中までならわかっている、という子も多いです。
まずはわかるところまで行ってみることが大事。
そのためには、問題文、設問文などを分けてみましょう。「分けるとわかる」のです。
教室では、授業中、読むとき、考えるときは「必ず線を引くこと」と言っているのですが、なかなかできるようにならないという子は線を引いていないことが本当に多いです
✔︎ マネしているか?
教室では、中学年以降は宿題を出すときにやり方などを指定しています。
宿題は授業でやった正しいやり方、考え方を練習し、定着させるものだからです。
やり方を参考にする際は、身近にいるそんなに頑張っている感じがしないのに上手くいっている子を見るのが早いです。
うまい人のやり方をマネするクセ、いいところを素直に吸収するクセを今から身につけておきましょう
✔︎ 覚えているか?
先ほどのマネに通じるものがありますが、覚えて、知識やできるパターンを増やしていくことは大事です。
教室で計算ゲームなどをしていても、どんどん強くなる子は、将棋の感想戦のように、「こういう考え方もできるよね」と言ったとき、よく聞いていて、「そうか〜なるほど!」と言って、パターンを覚え、取り入れていきます。
逆に、伸びない子は、ずっと同じやり方をし、他の子のやり方や考え方などを聞いていません(笑)
復習とは、ノートなどを見て「思い出し」、「覚え直し」、「次回できるように」していくためのものです。
最初はできないのが当たり前です。復習をし、覚え、宿題をしっかりと、やり方を守ってやっていきましょう
✔︎ 言葉を増やしているか?
語彙力は理解し、考えるためのベースです。
読めない、わからないというとき、語彙レベルでつまずいていることも多いです。
知らない言葉や、簡単に、具体的に自分で説明できない言葉は調べるクセをつけましょう。
そして、その際、いっしょに類義語や対義語をチェックし、言葉を関連づけて増やしていくようにしましょう。
『ふくしま式 本当の語彙力が身につく問題集』(https://amzn.to/4nXtQ72)など、
類語語、対義語などが書かれているものはつながりで覚えられるのでおすすめです。
✔︎ 具体的に学んでいるか?
中学年〜高学年になるまでは、理解するためにも、いかに具体的なものを使って学ぶかが大事です。
また、どちらが大きいか小さいかがわかったり、数の大小がイメージできたりすることと、算数や数学の成績には関係があることがわかっていますが、それらは低学年での学習が肝になってきます。
計算も、数が小さいときは具体的なものを使ったりするといいですね。自分でお金を使ったり、貯めたりするのも生きた学習になりますね。
✔︎ 質問しているか?
指示ではなく、質問することで考える力が鍛えられます。
論理力を鍛えるためには3つの軸を理解し、質問する際に活用すると有効です。
①具体と抽象を行き来する質問
「要するにどういうこと? 簡単にいうと?」
「例えば?」
②因果関係を考える質問
「なんで?」
「どうなると思う?」
③対比関係を考える質問
「2つに分けたらどう分かれる?」
「何と何を比べてる?」
慣れるまでは練習が必要ですが、ぜひ、質問を有効に使っていってくださいね。
✔︎ 説明しているか?
「わかった?」と言っても「わかった」か「わからない」としか返ってきません(そして、ほとんど「わかった」と言います笑)
「わかった?」と聞くのではなく、「ここで大事なところって何だっけ?」、「どういう順番でするんだっけ?」などと聞いてみてください。
解き方など、手順を自分で説明できるのなら、わかっているんだなとチェックできます。
説明学習は、ぜひ、積極的に取り入れてみてくださいね。
✔︎ 続けているか?
やり方が合っているなら、あとは成果が見えるようになるまで続けるだけです。
「できない」のではなく、「できるようになるまで続けていない」だけ。
ぜひ、あきらめず、ゆっくりでもいいので続けてくださいね。
「続ける力」は最強の力です。
今回は11のチェックリストを挙げて、ざっと書いてみましたが、
ぜひ、うちはどうかな? と振り返ってみて、活用し、子どもたちの学ぶ力を伸ばしていってくださいね!