子どもの「続ける力」を育むには?
こんにちは。
新留です。
「いい顔になってきたね〜」
先日、ある受験生の子と面談をしたときに思わず言ったセリフです。
子どもたちには、
国語の模試や過去問の復習はこうするんだよ、
算数はこうするんだよ、理科はね…ということを伝えていますが、
それをきちんと素直にやり、続けていっている子の顔が、
充実して、自分の成長も感じられているいい受験生の顔になっていました。
どんなにいい学び方をしても続けなくては本物の力はつかないし、
多少、変な学び方をしていても続けていると一定の力はついていきます。
「続ける力」というのは、いちばん大切な力なのかもしれません。
以前、引越しや結婚などの日取りを決める際、
お世話になった、著書もたくさんある密教の阿闍梨の先生がこんなことを言っていました。
厳しい仏教の修行をされ、今はたくさん本を出されたり、いろんな方のアドバイザーをされていますが、
「効くご祈祷とは?」を21年探求され、思うのは、
「絶対に毎日欠かさないこと」
なのだそう。
コロナになった時も、お腹を壊した時も、どんな時でも続けているから、効力が上がっているとおっしゃっていました。
イチロー選手も、
「小さいことを重ねることが、とんでもないところに行くただひとつの道」
と言っていますが、
どんなことでも「続ける力」というのは大事になってくるんですよね。
でも、それがなかなか難しかったりもします…(汗)
そこで今回は、
「子どもの『続ける力』を伸ばすには?」をテーマに7つの方法を書いてみたいと思います。
①報われる努力をする
1つ目は「報われる努力」をするです。
「続ける」ということは地味で、続けていてもなかなか成果につながらないこともあります。
その中で、続けていくのはしんどいことでもあります。
特に、中学年以降は漢字や言葉、計算などの「基礎力」や、「型」、「考え方」など、地味なことをしていくことが大切になってきます。
そうなると、モチベーションも下がってしまうことも多いです。
そうならないためにも、テストなどを活用し、
少しずつ、成長が見えるようにしていきたいですね。
「漢字」や「語彙」、「計算」などはやることも明確で、できたかできないかもハッキリしていて、きちんと積み上がっていくものなので、手を抜かずにやっていきましょう。
②記録をつける
記録をつけるのは大事です。
「behavioral addiction」(「行動中毒」というような意味)という言葉で研究されており、
人気のアプリなどにはこれがうまく組み込まれています。
(「あと〜で〇〇!」「ここまでいけば△△!」などよく見かけますよね)
記録や進捗というのは、自分の成長を確かめるだけでなく、中毒性もあります。
ゲーム化するなど、うまく活用することで「続ける力」を伸ばすのにも有効なので活用していきましょう。
③「完璧」ではなく「完了」
完璧主義は身を滅ぼしますが、完全主義、完了させるクセをつけることは自己効力感(「自分はやればできる」という感覚)を伸ばし、「続ける力」にもつながります。
未完了のことは頭の容量を使い、穴の空いたバケツのようにやっても自信がたまりませんが、完了させることは自信につながっていきます。
やりかけの問題集や、ちょっとだけ書いているノートなどはたまっていませんか?
一つひとつやり遂げていくクセをつけていってくださいね。
④反省しない
多くの人にとって「忍耐力」を身につけるというのは「厳しい教育」を意味するかと思いますが、
最近の研究では、「思いやり」が学業の成功や先延ばしに良い効果があるというのがわかってきています。
予定通りにできなくても落ち込まず、もう一度、トライ。
自分を責めるのにエネルギーを使うのではなく、次への小さな一歩にエネルギーを注ぐことが大事なのですね。
ただし、「思いやる」というのは低い成果に甘んじるのでもなく、失敗をなかったことにする、というのではありません。
そこが難しいところですね^^
⑤停滞期には「まだ」
中学年、ステップ期などに多いのが「停滞期」や「モチベーションの低下」です。
低学年、ホップのときと違って、やっているはずなのに……となったりする、そこが耐えどきです。
結果につながらないことがあっても、淡々とやる。
自分や兄弟、まわりと比べずやっていくことが大切です(といっても、そこが難しいのですが笑)。
「まだ、できるようになっていないだけ」
が合言葉。
「それに相応しい努力」(「やり方」と「必要な量」というのはありますが)をしていれば、必ず抜ける日は来ます。
ぜひ、「タイムラグ」の時期を腐らず、あきらめずに過ごしていってくださいね。
⑥大人もいっしょに
「心理的安全」というのは子どもの自発性や意欲、創造性などに大きな影響があります。
家がそのような安全で安心でき、伸び伸びとできる環境だといいですね。
心理的安全性を感じられるのにいい方法が「弱さを見せること」。
大人も完璧ではない、いろんな欠点もあるけれど楽しんでいる、というのを間近で見ることができると、子どもも安心してチャレンジしていけます。
子どもといっしょに何かにチャレンジしてみて、できたり、できなかったりを楽しんでいくのもおすすめです。
⑦「希望」を持つこと
最後は「希望を持つこと」。
「興味」を持ち、「練習」を重ね、こうなりたい、こんなことがやってみたいという「目的」が出てきたら、「続ける力」を育んでいくステップの最後、「希望」の段階です。
目標や目的の大きい、小さいに関わらず、うまくいくときも、うまくいかないときもあります。
そんなとき、希望があるから、粘ることができるのですね。
良いときも、良くないときも、どんなときも、子どもはよくなっているんだという希望を持って、
子どもができるようになるんだという希望を感じられるよう、接してあげたいですね。
環境の与える影響は大きいです。
いい環境づくりをしていきたいですね^^