1年の成長がすごかった話

こんにちは。

新留です。

先日のこと。

今年、高槻中学に入った男の子が学校帰りに遊びに来てくれました。

背もすごく伸びていて、声変わりもしていて、親戚のおじさんのように(笑)大きくなったな〜と思ったのですが、

話していて、精神面でもすごく大人になっていたのがとても嬉しかったです。

6年生のとき、「自分はここの中学に行きたい!」と思い、夏休み明け、秋頃からスイッチが入り、見事、自分が行きたいと思った学校に合格し、

入ってからは、まわりのレベルの高さにビックリしたり、課題や通学の大変さなどに多少悲鳴を上げながらも、

勉強に、部活動に楽しんでいて、充実感があふれていました^^

学校生活をいきいきと話してくれる成長した姿に、ほんとに素敵だな、いい学校に出会えてよかったなと思いながら、改めて感じたのが、段階を踏んで長期的な目線でやっていくことの大切さでした。

その子の場合は2年生のときに入学し、まずは脳を鍛えつつ、知識や用語をインプット、体感で学びながら好奇心を育てるホップクラスをしっかりやり、

その後、論理脳が育ってくる時期にステップクラスで語彙を増やしつつ、考え方、学び方、読み方を練習、

最後の2年間、知識を使って解く力を鍛えていくジャンプクラスへと進んでいきました。

お母さまがほんとに最後しか勉強していなかったと言っていたり(笑)、

本人も「ちょうど俺も去年の今頃、10月くらいからピリピリしてきたな〜懐かしい」と言っていたように、

いわゆる、中学受験の常識からすればのんびりし過ぎだと言われるかもしれませんが、

しっかりと段階を踏めば、能力、好奇心、探究心、目的思考というのは育っていくし、考えてもいなかったところへも行けたりするのですよね。

「昭和」な僕たち大人世代は自分たちがやっていた、やらされていたような、「やっている感」のある勉強をしてほしいと思いがちです。

先日、愛知県の豊田市の学校の宿題について聞いていたのですが、ノートを漢字で埋めるような「修業」のような宿題を今でもやっているそうです。

でも、それは脳の発達や、その子自身の成長段階や性質に合っているとは限りません。

脳の発達を考えると10時間寝てもいいぐらいの小学生の時期に、睡眠時間を削ってやるような勉強は自然ではありません。

10年前の常識は非常識と言ってもいいぐらい、ましてや、30年前、40年前の常識は間違っていることもたくさんです。

僕たちは、きちんとやり方を考え、その子に合った長期的な目線で、その時に大切なことをやっていく。

卒業生の成長した姿を見ながら、改めて、大事なことを思い出させてもらったのでした。

また、成長した姿を見られるのが楽しみです^^

追伸。

「OB会をやるって言っていたやん、早くやってよ」と言われたので(完全に忘れていました)、もし、卒業生の方が見てくれたら連絡ください(笑)

ハロウィンの仮装より。ここには載っていないですが羽まで。クオリティが高過ぎます(笑)

わかっているけど解けない

こんにちは。

新留です。

先日のこと。

高学年の子と読んだ入試問題の振り返りをしていました。

ホップ、ステップ、ジャンプクラスと順に来て、

あらすじを取って、登場人物の気持ちを想像して、

語彙を増やしつつ、1文1文正確に読み、筆者が何を言いたいのかを考える練習をしてきて、

長い文を時間を測って読む練習に入りましたが、

「どういう話かわかっているのだけれど、問題で取れていない時があったり、記述になると安定しない」

という段階です。

「(大体)わかっているのだけど、解けない」

ということってありますよね^^

「この歌歌ってる人、顔は思い浮かんでいるのだけど名前が出てこない……!!」

というように、こういうときはなかなかもどかしいものです(苦笑)

でも、ここまで来たらもうちょっと。

設問分析のやり方を覚え、

解き方を「技術」として磨いていく練習を重ねていくだけ。

この「設問分析」というのを疎かにするから、解答が安定しないのですよね。

何となく読む、

傍線部の近くだけ読んで読む、解く。

いきなり選択肢を見る、それっぽい選択肢を選ぶ。

そうではなく、

きちんと読んで、きちんと解く。

子どもたちにはきちんと読んで、知って、理解するおもしろさを感じてもらい、

きちんと解くという子になってほしいなと思います^^

キンダークラスではたくさんの言葉にふれつつ脳を鍛えよう

どうにも滞っているようなとき

こんにちは。

新留です。

先日の連休の際に九州に旅行に行きました。

約4年半ぶりの九州でしたが、

お昼に新幹線で博多に着き、まずは海鮮丼を。

そして、ホテルに荷物を置きに行き、太宰府天満宮へ。

夜は屋台でラーメンとフレンチを食べ、次の日はもつ鍋と、食を満喫してきました(そして、体重が増えました)。

帰りは大好きなフェリーで。

個人的にいちばん楽しい時間です(笑)

ホテルのようなゆっくりできる部屋があり、ぼーっと海が見れて、レストランや大浴場、売店、ゲームセンターまである……

子どもたちにとってのUSJやディスニーランドのような、僕にとっては最高の環境です(笑)

九州から大阪や神戸だと船だと12時間ぐらいの旅になりますが、

電波も弱かったりでスマホをさわる時間も少なくなったり、海をゆっくり見られたりと、

ボーッとできるという、新幹線の2時間半とはちがう楽しみが船旅にはあるのですよね。

帰ってきたとき、あ〜リフレッシュできたな〜という感覚になります^^

そして、意識して休みをとっていても、やっぱり疲れやストレスってたまるものなのだなと感じます。

これって、子どもたちでも同じです。

子どもって全力で、走って、遊んで、疲れて、寝て、という感じで、それはエネルギーがあふれていていいことなのですが、

あまり休むことができていない子も多いのですね。

大人がきちんと休まないと回復できないように、

元気いっぱいな子どもも、休まないと、徐々に疲れやストレスがたまり、充電が残り少なくなったパソコンのように、動きが落ちてきます。

そして、「遊ぶ」と「休む」というのはまた別なのですよね。

子どもたちを見ていて、学習の間の休憩時間に遊んでいて、休めていない(充電できていない)ということになっていたりします。

休む際には、

・スマホやタブレットなどをさわらない

・テレビや映画、動画などを見ない

・寝たり、軽く栄養を摂ったりする

・歩いたり、軽く運動をしたりする(外に出ると、なおよし)

などが大事になってきます。

睡眠など、長い時間休むのはもちろん大事だけれど、少しの時間の休むのも大事。

遊ぶのも大事だけれど、休むのも大事。

大人も、子どもも、学ぶのも、遊ぶのも、休むのも、上手になっていきたいですね^^

濃厚そうに見えてあっさりな絶品屋台のちゃんぽんをどうぞ

昔の良いもの、悪いもの

こんにちは。

新留です。

保護者さまと、もう昔やっていたことと、今必要な勉強ってちがいますよねというお話になることがあります。

RAKUTOに子どもを通わせてくださっている方は、自分で会社をされていたり、自営でされていたり、ちょっと珍しいお仕事をされている方が多かったりするのですが、

多くの方が、自分たちが受けてきた教育と、これから必要な教育はちがうと感じていらっしゃるなと思います。

もちろん、現行の中学入試や入試制度に対して勉強をどうしたらいいのか、と悩まれる方もいらっしゃるのですが、

難関校ほど、これは考えるいい問題だなというものが多いなと感じますし、きちんと考える勉強をやっていれば対応できたり、そこに向けての勉強がムダにならない、将来につながっていると感じることも多いです。

「賢さ」の定義が変わっているのだろうなと感じます。

昔の賢さは「IQ」のようなもの。

「IQ」といえば、「賢さ」のような感じがしますが、実は「知っていること」のようなもので、

「情報自体は探せば見つかる21世紀の将来の成功を測る物差しとしては最適ではない」とはっきり言っている心理学者などもいるのですね。

逆に、21世紀型の賢さは「知識を使って何かを生み出す」、「ワーキングメモリ」のようなもの。

その賢さは学力と関係があるのか、と感じられるかもしれませんが、

ワーキングメモリの強さにより成績を95%の確率で予測できるという研究もあります。

ワーキングメモリを鍛えるためには、

昔みたいな睡眠時間を使って勉強ではなく、十分な(理想は10〜11時間の)睡眠、

勉強一辺倒ではなく、積極的な運動、

小さい時からドリルではなく、パズル、

一つひとつ積み上げていくのではなく、ゴールから逆算、

などが大切になってきます。

(「毎日の読み聞かせや音読、読書」は昔から言われていて、今でもいいとわかっている方法です)

ダルビッシュ有選手や大谷翔平選手など、スポーツの世界の最前線でやられている方がやっていることを研究していると、おもしろいことに学習や勉強にもつながることがたくさん見つかるのですが(そういうのが趣味なのです)、

これからも、世の中はどう変わっていって、そのためにどうしていったらいいのか研究し、保護者さまと共有していきたいなと思います^^

何回見てもいいな〜と思うある子の宿題^^

日帰らない旅行

こんにちは。

新留です。

月曜日のこと。

奥さんが友達と出かけることになっていたのもあり、

さて、どうしようかなと思い、以前から行ってみたかった金沢に、日帰りでひとり旅に行くことにしました。

風の強さや気温の低さに台風の訪れを感じるなか、

朝8時過ぎに家を出て、大阪からサンダーバードに乗って出発。

車内では本を読んだり、金沢で何をしようかなと計画を練っていたのですが、

11時頃、車内放送で、

「金沢ー大阪行きのサンダーバードは13時台のものを最後に運休します」

とのお達しが。

「!!!???」

この電車12時に着くのだけれど…運休早すぎるのでは!?

果たして、帰れるのか???

これは雲行きがあやしくなってきたと調べてみると、それ以降、大阪方面に行く電車はなさそう。

もちろん、たくさんの人がその最終電車に乗り込もうと席は満席、自由席なども大変なことになりそう。

そのルートはないし、そんなにすぐ早く帰りたくもない……(笑)

他のルートを考えると、夜行バスぐらいしか見当たりませんでした。

すぐに当日に取れるものを調べて見つかったものの残席は4。

これはきっと同じように帰れなくなった人たちがなだれこむだろうから、

後々キャンセルするにしても確保しておいた方が良さそうと、

すぐに確保し、夜まで金沢でたっぷり時間を過ごすことにしました。

そのあとは帰りのことは忘れ金沢を満喫。

多少のトラブルはあったものの、行きたかった場所にも行け、

最初の予定では18時ぐらいまで金沢にいる予定でしたが、結果的には23時までたっぷり味わうことができました。

バスの到着は朝4時半に梅田です(笑)

車内には同じく急遽バスを取ったような人や、ライブやイベント帰りの大学生のような子たちもいて、

そんなに若くないので体力的にはちょっとしんどいものがありましたが(苦笑)

途中のパーキングエリアで買い物をしたりと、最後まで旅っぽいものを味わいました。

19日(月)8時に出発、

帰宅は20日(火)6時と、24時間に満たない旅でしたが、2泊3日の旅行に行ったような気分でした(笑)

計画通りにいくのも達成感があるし楽しいけれど、

計画通りにいかないのも試行錯誤したり、思わぬ出会いがあったりしておもしろい。

子どもたちに話すいいネタもできましたし(笑)

そんな風に思えるとお得なのかもしれないですね^^

金沢駅前美しかった^^

どれだけ早くよりも、どれだけ〇〇か

こんにちは。

新留です。

昨日はイレギュラーがあり、普段担当していないクラスの子たちの授業をすることになりました。

毎週、話をしたり、いっしょに遊んだりはしていますが、授業に入って直接見てみると、

「こういう考え方をするんだ。おもしろいな〜」

「なるほど、この子は今こういう状態なんだな」

「ここはこうしていった方がもっとよくなるだろうな」

と感じることがたくさんあり、すごく楽しかったです^^

高学年の授業の子たちの授業やテストをしていると、よくあるのが、結果だけを気にしてしまうこと。

でも、結果は良くても、やり方が間違っていれば、

それは「たまたま」なので、一時的な自信がつくなど以外は、ほとんど意味はないのですよね。

なので、必ず、授業中に答えてもらう時でも、テストの際にも、

どういう考え方、やり方でそこにたどり着いたのかを言語化してもらうようにしています。

それができていれば、大丈夫。

あとはできるようになるまで練習するだけ。

でも、言語化ができないのであれば、練習の量というのは、あまり意味がありません。

「どれだけ速くできるかではなく、どれだけ正確にできるか」

まずは正しいやり方を見せて、マネをしてもらう。

安定しないとき、細かく一つひとつのプロセスを正確にできるかチェックする。

中学年ぐらいからは、ぜひ意識してやってみてくださいね。

においの原因はこれだったのか…

佐渡裕とスーパーキッズ・オーケストラ2022

こんにちは。

新留です。

9月4日の日曜日のこと。

保護者さまにご招待していただき、兵庫県立芸術文化センターで行われた「佐渡裕とスーパーキッズ・オーケストラ2022」を見に行ってきました。

https://hpac-orc.jp/sko/

スーパーキッズの公演は、

その子が入ってすぐの頃に見に行かせていただき、今回が2回目。

兄弟みんな通ってくださっていて、もう卒業して何年にもなるのですが、ひさしぶりに大きくなった姿(すでに身長は抜かれてしまいました、、、)、大人になった姿を見られてうれしかったです。

いい先生の元で、真剣に、そして、楽しんでやっている子たちに囲まれた数年間はこんなに人を成長させるんだなとあらためて感じました。

真剣な努力って人を本当に成長させますね。

その子自身も、大好きな音楽を続けつつ、6年生の時には中学受験にもチャレンジし、合格。

進学後も音楽も、そして勉強でも中学校で難しいクラスに入りがんばっていて(公演の日も終わった後、学校の課題があったそう…!!)本当に頭が下がるくらいの努力家。

大変なこともあるかと思いますが、

これからも、大好きなことを、思いきり続けていってもらえたらなと思います^^

スーパーキッズオーケストラ(通称SKO)の公演では、子どもたちが間にトークやスピーチなどをするのですが、

今年が最後となる子のスピーチが心に残っています。

佐渡裕さんは子どもたちに、

「才能と努力と運は足し算だけど、そこに感謝の力があると掛け算があって、奇跡が起きるんだよ」(そんな感じのことでしたが、少し曖昧です……)

と伝えているそうです。

(才能+努力+運)×感謝力

これが奇跡や人の心を動かす力になる。

今回も公演中、何度も涙が出て、まわりでも鼻をすする音がしていましたが、

佐渡裕さんが子どもたちに伝えていることは、確実に心に伝わっているんだなというのを感じました。

心理学者であり、才能開発の専門家であるアンジェラ・ダックワースは、

「才能×努力=スキル」

そして、

「スキル×努力=達成」

と言ってますが、そこに運や感謝の力があることが、日本人っぽく、そして、好きだなと感じます。

今、通ってくれている子どもたちにも、そんなすばらしい先輩がいること、みんなもそんな風にもっと輝いていけることを伝えていきたいなと思った本当に幸せな時間でした。

来年もぜひ行きたいなと思います^^

スーパーキッズ・オーケストラ、ぜひ、機会があれば見に行ってみてくださいね。

https://hpac-orc.jp/sko/

問題→スキル

こんにちは。

新留です。

7月、8月は面談月間とということで毎日面談をしていた感じだったのですが、ようやくひと段落しました。

毎回、楽しみにしてるんですよという方や、

わざわざ夫婦でお休みをとっていらしてくださる方などもいて、ありがたいなと思います。

面談でお話ししていると、

すごく安定して穏やかに過ごせていますという方も、

相変わらず悩みだらけですという方もいらっしゃいますが(笑)

何かホッとするような時間になればいいなと思います。

自分のことだったらいいのけれど……と、自分ではどうにもできないことだからこそ悩むこともあり、いくつになっても悩みは尽きないものですね^^

さて、

「いま困っていることや改善したいことなどありますか?」

とお聞きすると、

「集中力がない」

「勉強をしない」

「言葉を知らない」

「文章題が苦手」

など、様々なお答えが返ってきます。

その子の特徴や環境によってアプローチの仕方が異なりますが、

困ったなというとき、ひょっとしたら、それを「問題ではない」と捉えることで、解決の糸口が見つかるかもしれません。

例えば、先ほどの

・「集中力がない」を「30分椅子に座る筋力やスキルがない」

・「勉強をしない」を「決まった時間にテキストを開いて問題を解き始める習慣が身についていない」

・「言葉を知らない」を「知らない言葉に出会ったときに、辞書などで調べる習慣や環境が整っていない」

・「文章題が苦手」を「まずは問題の求めているものと分かっていることを整理するスキルが身についていない」

など、

「問題」ではなく、「スキル」が身についていないと考えるのですね。

これはフィンランドの心理学者、ベン=ファーマンさんが考えた方法ですが、一つの方法として、おもしろいかもしれません。

「問題」を問題のまま終わらせず、「スキル」や「環境」にしてみることで、練習して伸ばせ、準備して整えていくことができます。

そして、スキルというのは伸ばせるものであり、

身についていくと、子ども自身の成功体験にもなります。

見守る側にとっても、「諦め」から、「希望」になるかもしれません。

何か困ったことがあったとき、

よかったら、

「どんなスキルを身につけたらいいのだろう?」

「どんな環境を整えたらいのだろう?」

と考えてみてくださいね。

これも「スキル」みたいなものかもしれません^^

最近、4コマ形式や定規を使った絵にハマっている男の子。素敵です^^

自己肯定感より大事なもの

こんにちは。

新留です。

7月からジムに通い始めたのですが、ただいま猛烈な筋肉痛に悩まされています。

野球のダルビッシュ選手が好きなのですが、ひさしぶりにインタビュー記事などを読んで影響を受けたのでしょうか。

映画館でアクション映画や任侠映画を見て、帰りに強くなった気分になるような感じでお恥ずかしい限りです。。。

さて、夏期講習が終わり少し経ちましたが、暑かった夏を超え、いい変化を見せているなと感じる子たちがいます。

高学年になると、目的に合わせた「量」の練習が必要になってきたりしますが、できたできなかったかではなく、それをしっかりとやり遂げた子というのは、

実力の変化はもちろんですが、「小さな自信」のようなものを感じるのですよね。

大変だなと思いつつもがんばった自分に、充実感や手応えなど感じているのかなと思います。

そうやって、自分のなかの手応えを感じていくことって大事です。

不幸そうに見えて幸せな人もいれば、

幸せそうに見えて不幸な人もいたりするように、

大事なのはどう見られるか? ではなく、自分がどう感じるのか、なのですよね。

「自己肯定感」が大事とよく言われますし、実際に、書店などを見て回ると、自己肯定感を上げることをうたった本などもたくさん見られます。

ただ、「自己肯定感」というのは微妙で、それらは実際には、自己肯定感に似たナルシストをつくっていってしまうこともあります。

自己肯定感を高くしようということは、やらない人になる怖れ、やらないのにできると思っている「意識だけ高い系」になる怖れがあるのですね。

実際に、1980年代に海外で「自尊心運動」、たくさんほめて、子どもの自己肯定感を上げていこうという流れが起こったことがあります。

どうなったかというと、子どもたちの成績は「下がった」のです。

自己肯定感をまちがって身につけてしまった子は、できないことや課題に向き合った時に、

「これ好きじゃない」

「飽きた」

「こんなことやっても意味がない」

というようなことを言ったりします。

これはたしかにそういう時もあるかもしれませんが、実は「できない自分」に向き合いたくないので、自己防衛に走っているだけということもあるのですね。

筋肉をつけようと思ったら、今持っている100の力を超えた「101」以上の負荷をかけなくてはいけないように、

それでは、能力を伸ばしていくことや、何かを身につけていくことは難しいでしょうし、本当の自信もついていきません。 

自己肯定感よりも大事なのは「自己効力感」、自分はやればできるようになるという感覚と体感、経験なのですよね。

そして、「自己効力感」は、数年前から注目されるようになった「非認知能力」、物事を達成していく際に必要な「やり抜く力」や「自制心」につながっていきます。

今までに自分ができるようになったという経験や、自分はやればできるようになるという感覚がなければ、目標のためにブレずに努力し続けることや、目標のために何かを抑えるということができません。

コロンビア大学心理学教授だったウォルター・ミシェルさんは、

「幼いころに成功体験や自己効力感を自覚する体験をした人は、その後、根気強く目標を追求し、成功に対する楽観的な見通しを育み、成長の過程で避けられない挫折や失敗や誘惑に対する意欲や能力が高まる」

と言いますが、

子どもたちがこの夏の経験を通じて、学ぶことを楽しいと思えるようになったら、

そして、自分はできるようになるんだ、と感じられるようになったらいいなと思います。

「やり抜く力」や「自制心」などの「非認知能力」というものは、自分で小さな約束を決めて守ったり、ウソをついたり、ごまかさないようにしたりといったちょっとしたことでも筋肉のように鍛えられます。

子どもたちがこれからも自分の可能性を自覚し、伸ばしていってくれますように^^

夏期講習の理科では火山と岩石について学習。火山の模型をつくりました^^

1番楽しかった

こんにちは。

新留です。

高学年になると授業でも扱っていきますが、それまでは春、夏、冬の季節講習でしかなかなか扱わない作文。

今回の夏期講習の作文講座では、

自分の好きな本や紹介したい本を持ってきてもらい、

その本を細かく分類、整理し、紹介したときに「この本読んでみたい!」と思ってもらえるのには? と考え、文章にする練習をしていきました。

みんなが持ってきた本たち。同じ本の子が2人^^

まずは本のつくりがどうなっているのかや、マインドマップを使った内容の整理の仕方を学習し、練習。

その後は、にぎやかにみんなで発表し合ったり、想像を広げたりした1日目でした。

そして、2日目。

1日目とは打って変わり、みんなが黙々と書く音、これで伝わるかな? と質問してくる声だけがする教室。

シーンと集中した空気が流れ、

みんなの楽しむ時間と、集中する時間のメリハリにこちらも感動しました^^

そして、

すごく素敵な紹介ブックができただけでなく、

すぐに1200字の作文にし、提出してくれた子たちもいてびっくりしました。

「また来年も作文講座絶対受けるからね!読書感想文がこんなに簡単に書けるなんて。と喜んでいました」

「最初は作文はしないと言っていましたが、終わった後に1番楽しかったのは作文だったと言っていました」

といううれしいメールなどもいただき、ありがたいばかり。

作文は書き方を知り、書いて、見てもらってを繰り返せば繰り返すほど上手くなっていくもの。

そのため、何回も受講してくれている子がいる講座ですが、

みんながこれからますます読むこと、書くこと、伝えることが好きになっていってくれたらいいなと思います^^

楽しい時間をありがとう!しかし、天パがひどい、、、