でこぼこのある人、好きと嫌いがはっきりしている人、得意と不得意がはっきりしている人は好かれます。
それは、どんな人なのかわかりやすく、接しやすいからです。
まわりから見て、「これはあの人好きだな」とわかるので声をかけやすくなりますし、「これはあの人苦手にしてるよな」とわかるとまわりも助けてあげやすくなります。
また、本人がそのでこぼこをきちんと認められていたら、まわりの人のでこぼこも許せるようになるので、おだやかな人間関係がつくれます。
昨日、授業のあと、4年生のKくんが、
「冬休みにやった算数のオリジナル問題づくりを書きかえたい!」
とみんなが帰ったあとも30分以上残り、ひとり黙々と集中して取り組んでいました。
算数が大好きで、得意なKくん。普通だと、
「算数はできるから、他の理科や国語や社会をもうちょっと上げていこうね」
と言われます。
でも、でこぼこをなくすというのは、個性や魅力、才能を減らしていくということです。
また、
「そっちはいいから、こっちを」
と、すごく集中して取り組んでいるのを邪魔されると、不満がたまり、うっぷんを晴らそうと、だだをこねたり、すねたり、他の人にいじわるをしたりといったことになってしまうんですね。
そして、その不満が続くと、行儀が悪かったり、集中力がなかったり、不機嫌だったりという子に育つ。
決断力や忍耐力が弱かったり、恐れや不安の強い大人というのは、この何かに没頭するという状態、「フロー」を頻繁に妨害されるという経験を受けてきた子の可能性が高いとモンテッソーリは言っています。
でこぼこは個性であり魅力、才能。すばらしいギフト。
先日、授業中に1年生の女の子が言っていました。
「Yくんは勉強が得意だから先生になれるねー♪Tくんは運動が得意だからスポーツ選手になれるし、私は絵が得意だから画家になれる!みんなすごいねー!」と。
「ほんとだねー!」と教室の空気がほわっと明るくなり、みんなが笑顔になりました。
(僕は軽く泣いていました)
みんなちがって、みんないい。みんな最高。
そんな風に、ちがいを認められる場。
みんなすばらしい、自分の才能を伸ばして、活かしていこうと思えるようになる場をもっとつくっていけたらなと思います。
みんな最高!
写真はウォーミングアップ中の様子。めちゃくちゃ真剣です。