町屋でひとりご飯

先日、高学年の国語の授業のときに滋賀大附属中(滋賀大学教育学部付属中学校)の入試問題を読んでいた時のこと。

本文のなかに「町屋」や「つし二階」の話が出てきたので、知らない単語やあやしい単語を調べながらみんなで読んでいました。

「お〜すごい」

「二階の高い、低いでデコボコになってるよね」

「こんなに低いんやったら一階でいいやん」

などと話しつつ、

「町屋ってこういうとこ。見たことある?」

「あ〜あるある!京都とかで!」

「そうそう、京都とかに多いよね。そういえばさ……」

と町屋の話に。

ちょうどその前の休日に初詣で京都の下鴨神社に行き、その後、町屋を改造したお店で夜ご飯を食べたのですが、お店を見せながら、

「こういうところで、いまは町屋のなかをお店にしているところも多いんだよ」

といったところ、

「めっちゃおしゃれ!」

「えっ、だれと行ったん?」

「それは言えないやん?」

「ひとりに決まってるやん」

「そりゃ、そうか〜」

と、新年早々、京都のおしゃれな町屋でひとり寂しく夜ご飯を食べる男認定をされてしまいました。

ええ。。。

2021年も例年通りの幕開けです。。。

下鴨神社で引いたおみくじは「吉」、

「願いごと 何にごともかなうが努力がかんじん」

「待人 来る」

「お産 安産する」

と書かれていたのですが。。。

さて、2021年の運命はいかに、という感じですが、読解の際、語彙を正確につかんでいくということは大切です。

面談の際、

「うちの子、読解力がないんです」

という相談を受けることが多いですが、原因を探っていくと、まず、語彙レベルでつまずいていることがけっこうあります。

英語で「単語」を知らないのに、「文」は読めないですよね。

どうやら、日本語であるということと、「読み方はわかる」ということで、

「音として読める」ということと、「意味がわかる」ということを勘違いしていたりするのです。

曇ったメガネで外ははっきり見えないのと同じで(マスクをしているとメガネものすごく曇りますよね)、はっきりしない単語がいっぱいでは、文章は読めないし、少しは読めても、文章の理解度、解像度が低いのです(なので、問題も解けない)。

語彙力というのは語彙の「量」(たくさん知っていること)もですが、「質」(その言葉を正確に理解していること)も大事です。

そして、「理解語彙」と「使用語彙」もちがいます。

子どもの読解力がないという時、まずは語彙力は大丈夫なのかな?というところからチェックしていってくださいね。

2021年、子どもたちの読解力がメキメキ育っていきますように。

そして、おみくじにあったように願いごとが何ごともかないますように。

奥さんが強かった話

こんにちは。

新留です。

先日、奈良のカフェでのこと。

そのカフェは、大通りに面した、パスタやピザなども食べられて、ご飯ものを頼むとパンの食べ放題がついてくるパン推しのウエスタン調のインテリアのお店だったのですが、

ご飯を食べてお茶をし、夜も遅くなってきたのでそろそろ帰ろうかなとレジに行ったところ、30代後半ぐらいのご夫婦がお会計をするところでした。

トレイにいくつかのパンを載せていて、けっこうたくさんパンを買うんだな〜とボケーっと眺めていました。

ずっと眺めているのも変なので、まわりを見ていると、どうやら、夜遅い時間になるとパンが割引になるようで、レジ近くのパンが並んだところには「50%オフ」の表示が。

半額か〜すごいな〜と思い、ボーッと待っていたのですが、なかなか、お会計が終わりません。

あれ?? と思い、レジの方を見ると、店員さんがレジ打ちに慣れていない感じもありますが、どう見てもパンが多すぎる。

そんなに食べる?

フードファイター?

たくさんのパンを店員さんが慣れない手つきでレジ打ちをしているその間にも、待っている僕の後ろにはさらにお会計を待つお客さんが増えていっています。

旦那さんはそれをチラッチラッと見ながらあたふた。

それでも、50%オフに惹かれているのか、もうちょっとパンを増やしたいのか、お会計をしているところからさらに取りに行こうとしています。お会計はさらにあたふた。

こちらの方がちょっと大丈夫?? いくらなんでもパン多すぎない?? と心配になるぐらい。

それでも、あまりプレッシャーをかけるのもどうかと、気にしていない素振りをして謎に気を遣って待っていました。

(ちなみに、奥さんは全然あたふたする様子もなく(女性は強い)、ケーキも見てくるわ〜とあたふたする旦那さんを放置し、旅立って行っていました。お持ち帰り用のバッグは奥さんが持っていたのに。強い)

明らかに多すぎるパンやあたふたするお会計の様子を見て、プレッシャーで頭があまり回っていないのかな〜と思った出来事でした。

さて、この男性は後ろに並んだお客さんたちがきっかけで頭が回っていないようでしたが、こういうことって日常にけっこう溢れています。

最近、すごく子どもが変わったな、しっかりしてきたなと思っていた女の子の保護者さまと冬の個人面談をしている時、

「先生が前の面談時に言ってくれたことが大きくて、子どもが考えてない、考える力がないって言ってましたが、私が考える力を奪ってたんですね〜」

「言われてから私が余裕なかったわ〜と思い、関わり方を変えるようになったら子どもも自分でやるようになったり変わってきたんですよ〜」

とおだやかな笑顔でおっしゃっていました^ ^

まわりが関わり方を変えることで、考える力って育っていくんですよね。

考えるには、考える余裕や、考える時間が大事。

そのスキマやスペースがあるのか。

わかっている前提、わかる前提でやっていないか。

質問じゃなく、説明や指示ばかりしていないか。

考えなさい! とは言ってないまでも、じっくり考えていいよと言いつつの無言のプレッシャーなどもありますのでご注意を(笑)