こんばんは。
新留です。
緊急事態宣言が出たことにより映画館で映画を見れなくなって久しいですが、コロナで生活習慣が変わる以前は、1週間に1本は映画館で映画をみる生活をしていました。
映画館で映画をみる醍醐味は、2時間などのまとまった時間を目の前の映画だけに没頭できるということ(これって、忙しい今ではすごく贅沢な時間だなと思っています)や、
ポップコーンだったり、ポップコーンだったりしますが、
集中して見たいというのもあり、レイトショーだったりで混む時間帯を避けたり、
少し人気が落ち着いてから見に行ったり、
前に集団で見にきてワチャワチャするようなひとがいると困るので席を考えたりと、いろんな対策をして見にいくようにしていました。
ところが、あるとき、
事前に予約サイトを確認し、空いているなと思って見に行ってみると、直前に映画を見ることを決めたひとが多いのか、思いのほかお客さんが入っていて(と言っても埋まっているのは30〜40%ほどですが)、2つ席を空けた並びに、若い女性が2人並んで座ってきたことがありました。
ギリギリに入ってきたり、来るときも騒がしかったりで嫌だな〜という感じはしていたのですが、予感は的中。
TOHOシネマズだと、上映前に予告編だけでなく、ドラえもんのコロナ対策の案内が出たり、映画泥棒のムービーが流れたりしますが、
NO TALKING
NO KICKING
などのときも、全然スクリーンを見ていなく、横を向いて話しています。そして、声もでかい。
映画中も、好きな俳優さんがいるのか、その俳優さんが出てきたらキャー! と言ったり、その俳優さんのことを調べているのかまではわかりませんが、スマホをつけ、インスタを開いたりしています。
映画館でスマホの光って目立つのですよね。
せっかくの没頭する時間なのに……と、何度も集中が切れてしまいました。
終わった後、映画自体はおもしろかったのに、どこかモヤっとした気持ちを抱えたまま映画館を出たのですが、
なんで映画館で話をするのかな……
そもそもコロナのこともあるし、話をするってどういうこと……
上映前にもあんなに案内が出ているのに……
と考えていて、ふと、思いました。
「あの子たち、まさかだけど、映画館で話をしたらいけないってことを知らない?」
そうでない可能性ももちろんあり、ただのマナーの悪い子たちの可能性もありますが、
予告編のときなども前を見ていないし、それをいけないことなんだよと注意してくれる大人がいなかったりで、そもそも、それがいけないことだとわかっていない可能性もあるなと思ったのです。
ショッピングモールやひとの集まる場所などで、子育てに疲れた感じのあるお母さんたちが、小さい子に、
「こら、ダメでしょ!」
「なんべん言ったらわかるの!」
と怒鳴っているのを見かけることがありますが、
あれって、ダメって言われているし怒られているけれど、
「じゃあ、どうしたらいいのか」がわかっていないこと、伝わっていないことって少なくないのですね。
それと同じような状況なのかもしれないと思いました。
映画館で話をしたり、スマホをいじっている女の子たちも、ひょっとして、そういう、「どうすればいいのかわかっていない」可能性もあるのではないかと思い、ただイライラしていたのが、ちょっと納得する部分がありました。
以前、東洋思想研究家の田口佳史さんが、
「少しでも社会を健全によくして、次の世代に送るのが大人の責任」
「日本の教育には3つあって、1番が家庭教育、2番が地域教育、3番が学校教育。教育の3者をもう1回再興するのが、いま非常に重要」
「正しいという字は“この線で止まれ”ということ。線というものがないと人間はどこで止まっていいかわからない」
とおっしゃっていました。
普段、すばらしい才能と力を持っている子たちと関わらせていただいていますが、
才能だけで正しい努力をしないとせっかくの力も開花しないし、
せっかく力があっても、そこに人間性や人間的な魅力が伴っていないと、応援されないし、人の恨みをかって足をすくわれることもあります。
すばらしい才能を持った子どもたちの成長と教育に関わっているものとして、きちんと「線引き」をしてあげられる存在でないといけないなと改めて思った出来事でした。