恋をするように学ぼう

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恋愛は不思議です。
(こやつ何を言い出すと思った方、安心して読み進めください)

世界の感じ方が変わったり、毎日がたのしくなります。
いままで興味のなかったことが好きになったり、他のことが手につかなくなったりします。
いままで気にならなかった自分が気になりだしたり、いつもとちがう自分になってしまったり。
ちょっとしたことが大きく心に残ったり、他のことが手につかなくなったり。

そんな風に、恋をするように、こどもたちには学んでいってほしいなと思います。

いっぱいドキドキして、ワクワクして、時には落ち込んだり、悔しくて泣いたり。

たくさんのドラマを経験してほしいなと思います。

RAKUTOでは1ヶ月1テーマ、2年で24テーマを扱い、小学校で習うことを網羅しますが、今月が前半12テーマの最終月、そして、最終週です。

1年間の最後に、この1年成長した自分を感じてほしい、満足感を感じてほしいなと思っていたら、5年生と6年生の男の子たちが、

「ヤバい!今日のマインドマップ何でか知らんけど気持ちの入り方がちがう!」
「Yくん、すごい!めっちゃいいやん!僕もこれめっちゃ気に入ってるねん!」

と、理科や地理の最後のマインドマップを自画自賛、授業後も30分残って、仕上げていました。
(=保護者さま。大変お待たせし申し訳ございませんでした)

そして、

「先生―これ(Facebookや新聞に)載せてー!!」
「いや、先生こっちやろー!どっちも載せてほしい!どうしよ、理科も社会もいいからどっちしよ!?」

とアピール合戦。

マインドマップ以外のことにも、

「僕、最近、学校でまとめるのできるようになってんー書くのニガテやったけど大丈夫になってきた~」
「公式を覚えるとかじゃなくて、算数のむずかしい問題を、少ない知識を使いこなして答えにたどり着くんとかがめっちゃおもしろいわ~」

と言ってくれました(*^ ^*)

最高のほめ言葉。
(ある意味、プロポーズのようですね)

ステップクラス1年の最後に、最高にすばらしい1日になりました。

来週から、ステップクラスの社会では「地理」を終え「歴史」に。

登場人物といっしょに旅をしながら学んでいくテキストも、『Geo Adventure』から『History Story』へ。

学校で両方学んだ6年生の男の子に、

「地理と歴史どっちが好き?」

と聞いてみると、

「地理―」

という答えが。

「あなたのこと興味ない」から「あなたのことが好き!」になるように、
「地理の方がおもしろい」から「歴史もめっちゃおもしろい!」になるように。

来週からはじまる新カリキュラムで、こどもたちがどう変化していくのかがたのしみです!

たくさんのドキドキとワクワクがある1年になりますように☆

(ちなみに、タイトルどうしようかな~うーん、「恋をするように勉強しよう」(当初のタイトル)うん、これだ!と思っていたら、友人のカウンセラーから「○○○」(自粛)というありがたいコメントをいただきました)

写真は5年生と6年生の「星」についてのマインドマップ。おなじことを学んでも、ぜんぜんちがうものに☆

本のある環境をつくろう

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「物理学者になるにはどんな資質が必要ですか?」

2000年のノーベル化学賞を受賞したアラン・ヒーガーさんが、大学で教官に聞いた質問だそう。

その質問に教官は、

「それはね、国語がよくできることだよ!」

と答えたそうです。

「コミュニケーションがよくできないと、科学の分野では成功できないんだよ」と。

そして、ヒーガーさんは、わからないことがあったら、わかる人と組む。そして、学ぶ。という方法で、「物理学者」として、「ノーベル化学賞」を受賞。

科学はキライ、専攻したこともない、のにだそう。

学者さんが大事にしているのが「国語力」だということにおもしろいなと思いました。

 

こどもたちの学校のテストを見せてもらったり、授業中の様子を見ていると、できないのではなくて、言葉の意味がわかっていないだけ、問題に書かれている意味と聞かれていることがわかっていないだけ、ということがあります。

国語力不足。

細かく見ると、漢字力不足、言葉力不足、読解力不足です。

国語力は全ての基礎。

本を読むのも、話すのも、文章を書くのにも国語力、日本語力は必要です。

では、国語力を身につけるためにはどうすれば…?

それには、本を読むこと。

すごく当たり前な感じがしますが。

といっても、なかなかお家で読まないという声もいただきます。

「なぜなのかな…?」

と、こどもたちを観察していると、読むおもしろさを知らないだけなんだということに気づきました。

というのは、国語の時間、物語や小説を深く読んでいくと、こどもたちは興味を持ち、「おもしろいね!」と言います。

しっかりとこちらでリードしてあげれば、そのおもしろさに気づいてくれるんだなと。

昨日、授業で扱った小川未明さんの短編。

時間に余裕があったので、これでもかというくらい深く、登場人物の心情や物語の中の対比など、ていねいに読み取っていきました。

すると、5年生のSちゃんが、

「どめ君、これおもしろいね!このお話、なんて本に入ってるか調べて!図書館で借りる!なかったら、買ってもらう!」

と興味を示してくれ、いっしょにインターネットで調べました。

なんという、うれしい言葉(^ ^)

本好きとしては、本のおもしろさに気づく瞬間に立ち会えるというのはこれ以上ない喜びです。

ていねいに、深く読む。

速く、深く読む。

これは授業でできることですが、なかなかお家ではできなかったりして、保護者さまから、「どうしたらいいですか?」と聞かれたりします。

もし、お子さまに本を読むようになってほしいと思ったなら、環境づくりから取り組んでみるといいかもしれません。

明治大学文学部教授、齋藤孝さんは著書『齋藤孝の速読塾』のなかで、

「本は、背表紙がいつも見えている状態こそが重要。本の背表紙が自分の部屋の中にあってふと目に飛び込んでくる、あるいは何かを語りかけてくる、そういう知的な刺激に囲まれていることが重要」

とおっしゃっています。まずは本のある環境づくりが重要。

①リビング、こどもの部屋に専用の本棚を置く

②読まなくてもいいし、読み切らなくてもいいので常時10冊ぐらいの本を用意しておく(難易度やジャンルは気にせずに。自分でわからないことを調べられるように百科事典や辞書を用意しておくとさらに○)

③親が本を読んでいる姿、読書をたのしんでいる姿を見せる、みんなで読書をたのしむ時間をつくる

など、簡単にできることから、ぜひ、やってみてください。

公園で、どんぐり拾いやお絵かきをたのしんでいると、そのおもしろそうな雰囲気につられまわりの子たちが「混ぜてー!」と集まってくるように、大人がたのしんでいる姿を見ることにより、興味や関心を持ち、ハマってくれるかもしれません。

たくさんのこどもたちが、本を読むおもしろさに目覚めますように!

それでは、また。

写真は5年生のSちゃんの地理のマインドマップ。温泉のゆるんだ顔に癒されます(笑)

ゲームにしてたのしもう

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「ドリル」という言葉にはあまりワクワクしないけれど、「ゲーム」という言葉にはなんだかワクワクするから不思議です。

「ドリル」という言葉は、漢字ドリル、計算ドリルというように、やらされるもの、作業的なものを連想し、

「ゲーム」という言葉は、人生ゲーム、リアル脱出ゲームというように、自分から進んでやるもの、どうなるかわからないものを連想するからかもしれません。

僕自身は、大学生のときに、何かを学ぶってゲームみたいにおもしろいということに気づきましたが、こどもたちには、そのおもしろさにもっと早く気づいてもらえたらなと思っています。

昨日の授業後、5年生のYくんが、

「先生、残って社会の東北地方のマインドマップの書き直しやってもいいー?」

と言ったので、「もちろんいいよー」とやっているのを見ていました。

僕から見たら、いいものが書けているなと思っていたのですが、

「この線(ブランチ)がな、気に入らへんねん~」と、どうやら、マインドマップのブランチのバランスが気に入らないらしく、どうやったらきれいにまとめられるかなと考えながら、一から書き直しをしていました。

毎月、先月よりもいいものを書こうとしていて、前に書いた気に入ったものは何度も見直しています。そして、旅行先にも、もっと付け足したいな~とマインドマップを持っていったという逸話も(*^ ^*)

その意欲、すばらしいな~と思います。

RAKUTOでは、算数の計算ドリルみたいなものはやっていませんが、頭のウォーミングアップとしてやっている計算ゲームでは、こどもたちは飽きずに何十回でも「やろうやろう!」「先生、あと1回だけ!」と言います。

「先生、僕たちが先生に勝ったら休憩5分長くしてよ!」と言われ、いつも余裕で勝ち続けていたのが、毎週、あきらめずに何度でも練習し、くり返していると、びっくりするくらいの早さに…今では負けるときも(笑)

たし算、ひき算、かけ算、わり算を、自分でうまく使いこなせるようになりました。
高速リスニングや速読などをし、脳が活性化しているときなどは、頭の回転がかなり早くなっているので、こちらもかなり本気を出さないと…と緊張です。

「僕、このパターン得意~♪」と得意の答えの導き方なども発見したよう。

ある意味『型』を自分で見つけたもので、忘れにくく、応用も効きますのですばらしいなと思います。

「ゲーム」というのは上達するのに大切な要素でもあったりします。

イチロー選手は、小さいころ、車のナンバープレートを見て、たし算などをするゲームをしていて、それが目を鍛える効果があったとも言われていますし、

世界最高のサッカーチームとも呼ばれるバルセロナでは、ボール回しを積極的にゲームとして取り入れ、パスやトラップの練習をしています。

たのしいから続き、結果、伸びるんですね。

「社会やりたいから、理科は大きく枝を分けるところまでにしとこう~」と、自主的にスケジュールを考えたり、

「先生、2倍遅いから次のところからは4倍でいこう!」など、どんどん積極的に意見してくれるみんな。

これからも、ゲームのように学ぶことをたのしみ、どんどん才能を伸ばしていってくれたらいいなと思います。

負けないように毎週こちらも研鑚&トレーニングです!

写真は残ってマインドマップを書きなおしている様子。お母さま、いつも長い間お待たせしてすみません…

でこぼこを大切に

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でこぼこのある人、好きと嫌いがはっきりしている人、得意と不得意がはっきりしている人は好かれます。
それは、どんな人なのかわかりやすく、接しやすいからです。

まわりから見て、「これはあの人好きだな」とわかるので声をかけやすくなりますし、「これはあの人苦手にしてるよな」とわかるとまわりも助けてあげやすくなります。

また、本人がそのでこぼこをきちんと認められていたら、まわりの人のでこぼこも許せるようになるので、おだやかな人間関係がつくれます。

昨日、授業のあと、4年生のKくんが、

「冬休みにやった算数のオリジナル問題づくりを書きかえたい!」

とみんなが帰ったあとも30分以上残り、ひとり黙々と集中して取り組んでいました。

算数が大好きで、得意なKくん。普通だと、
「算数はできるから、他の理科や国語や社会をもうちょっと上げていこうね」

と言われます。

でも、でこぼこをなくすというのは、個性や魅力、才能を減らしていくということです。

また、

「そっちはいいから、こっちを」

と、すごく集中して取り組んでいるのを邪魔されると、不満がたまり、うっぷんを晴らそうと、だだをこねたり、すねたり、他の人にいじわるをしたりといったことになってしまうんですね。

そして、その不満が続くと、行儀が悪かったり、集中力がなかったり、不機嫌だったりという子に育つ。

決断力や忍耐力が弱かったり、恐れや不安の強い大人というのは、この何かに没頭するという状態、「フロー」を頻繁に妨害されるという経験を受けてきた子の可能性が高いとモンテッソーリは言っています。

でこぼこは個性であり魅力、才能。すばらしいギフト。

先日、授業中に1年生の女の子が言っていました。

「Yくんは勉強が得意だから先生になれるねー♪Tくんは運動が得意だからスポーツ選手になれるし、私は絵が得意だから画家になれる!みんなすごいねー!」と。

「ほんとだねー!」と教室の空気がほわっと明るくなり、みんなが笑顔になりました。
(僕は軽く泣いていました)

みんなちがって、みんないい。みんな最高。

そんな風に、ちがいを認められる場。

みんなすばらしい、自分の才能を伸ばして、活かしていこうと思えるようになる場をもっとつくっていけたらなと思います。

みんな最高!

写真はウォーミングアップ中の様子。めちゃくちゃ真剣です。

成長のジャマをしない

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成人式のニュースを見ていて、ふと、
きっと、RAKUTOの子たちのなかには、その頃、海外に出ていたり、在学中に何か自分で始めたり、友達といっしょに始めたりしている子もいるんだろうなと思いました。

そのときに、ふらっと遊びに来てくれたり、アツく、深く、対話したり、話してくれる興味深い専門的な話に

「何それ、教えて!」

と言ったりする日が来るのがたのしみだったりします。

そんな先のことを見ながらも、そのためにも、いま、こどもたちの発達段階を飛ばしてはいけない、

詰め込んだり、教え込んだりして「自分の経験から学ぶ」という段階を飛ばしてはいけないなと感じます。

身体で感じて、なぜなのかをいっぱい考えて、試行錯誤して、学ぶ。

心理学者のピアジェさんが、6歳~11歳は、「具体的操作期」といい、具体的な対象を離れると論理的に思考することができないと言ってましたが、発達段階を飛ばすと、その後の成長過程が不安定になり、知覚する力が弱まったり、成長を阻むのだそう。

ゲシュタルト心理学の創始者の一人、マックス・ヴェルトハイマーさんも、

「平行四辺形の面積がなぜ“底辺×高さ”なのかを理解している子どもは、それを機械的に暗記している子よりも、公式をよく覚えているし、他の幾何学系の面積の出し方も自分で出してしまう」

とおっしゃったそうですが、小学生の時期は、とにかく体感して、考えて、学ぶことが大事。

それにより、考える力が身につき、また、考え抜くという経験を通じ、自分を信頼してもらっているという満足感や、自分でできるという自信にもつながります。

明後日、学校でテストがあるという5年生のSちゃんに、

「テストどうー?」と聞いたところ、

「うん、まあやってるー今日も漢字やってた」と余裕。

勉強のやり方を聞いて、こういう風にやったらもっといいかもという話はしたとしても、みんな自分でちゃんと考えるようになっているので、安心感があります。

いっぱい考えるって経験を積み、結果も出て、自信がついたんでしょう。

たのもしい(*^ ^*)

どんどん成長し、たのもしいこどもたちを見て、自分もいっぱい勉強しよう、20歳になった子たちの話についていけなさすぎたらカッコ悪いぞと感じるのでした。

負けないよ、みんな…!!

すでに、5年生2人と6年生1人の協力チームには、先週、算数の計算で負けかけていましたが…

みんなが自分で学ぶ力をつけ、どんどん追い抜いていってくれますように☆

写真は5年生の女の子が描いている北海道地方のマインドマップの途中の様子。

RAKUTOに来て、絵がうまくなったと喜んでいます(笑)いろんなものに絵を描き、観察する目やマネするクセもできています。まさに、天才性の開花です♪

クリエイティビティを育もう

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こどもは元々クリエイティブです。

遊ぶものがないなら、まわりにあるものを遊び道具に変えたり、自分たちで新しいゲームを考えたり、新しいルールをつくって盛り上がるようにしたりします。

クリエイティビティ、創造性が失われるのは、いろんなルールや思い込み、ストレスなどにより、「こうするものだ」、「こうしなければいけない」という制限が多くなったり、新しい刺激が少なくなるためですが、こどもがクリエイティブなのは、制限がまだ少なく、知らないこと、行ったことのない場所など、毎日の刺激もたくさんあるためです。

今日はお正月明け1回目の火曜ホップクラス。

残念ながら、体調不良をおして来てくれた子が途中で早退ということはありましたが(ヘロヘロなのに来るのがすごい!)、

他の子たちは、まだ学校がはじまっていないこともあり、体力的にも、精神的にもエネルギーが有り余っているのか、みんなアタマのキレが抜群で、すばらしい集中力でした(*^ ^*)

1回目の授業ということもあり、授業の最初は、発想力と連想力のエクササイズからスタート。

「お正月」をテーマに、マインドマップを使い、脳をリラックスさせ、脳の力を解放していきました。

「うまくやらなくちゃいけない」

「まちがってはいけない」

という思い込みがあったり、慣れていなかったりしたので、はじめは少し戸惑っているところもありましたが、徐々に火が。

個人でミニ・マインドマップ、最後にみんなでアイデアを持ち寄り、大きなマインドマップにしましたが、ホワイトボードいっぱいまで発想が広がりました☆

しっかりあったまったので、そのあとの国語の授業では、見事な発想が!

今月のホップ国語の題材は、有島武郎さんの『ひと房のぶどう』ですが、マインドマップのセントラルイメージにみんなが描いたのは、

「色とりどりの絵の具とパレット、筆洗い用バケツ」(主人公が絵の具を盗む話だから)、
「大きな船と海、それを眺める主人公」(主人公が住んでいるのは横浜で、透きとおるような海の藍色を描きたいという場面があったので)

というようなもの。

どんどん膨らませたくなるセントラルイメージです。そして、この連想がまた記憶につながるんですね。

ホップクラスは土台づくり。

知識や用語のインプットと脳の回路づくりがテーマ。それを見事にやっていってくれています!

年初からワクワクするものを見せてもらいました(^v^)

今年もみんながどんなクリエイティブな力をつけていってくれるのかたのしみです☆

写真は、国語のマインドマップを描いている様子。集中しているので邪魔しないようにこっそりとパシャリ…

家族のしあわせにつながる教育って?

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以前、広島の「家族の幸せが育まれる家づくり」や「子どもの才能を輝かせる家づくり」をされている八納啓造さんの勉強会で学ばせていただいたとき、興味深い話を聞きました。

家づくりで最初にするのは、
「この家を手に入れることで、どんなしあわせを手に入れたいかを明確にすること」なんだそう。

しっかりとお話を聞き、家族にとって、いちばん大事なことを明確にしてから、設計し、風水などのエッセンスなども取り入れ、家を建てられるとおっしゃるのです。

世の中には、いろんな情報やノウハウがあふれていますが、そのいちばん大切な部分を明確にしないと、情報に踊らされ、あれもこれもとなってしまうというのです。

そのお話を聞いたとき、教育も同じだなと思いました。

幼児教育の是非や脳の発達のこと、モンテッソーリやシュタイナーなどの教育法、中学受験はしたほうがいいのか、中高一貫校がいいのか、どの学習塾がいいのか、どの習い事をしたらいいのか。心理学や脳科学、カウンセリング、コーチング…。

たくさんの情報や手法がありますが、こどもにどんな人生を送ってもらいたいのか、どんな家族でありたいのか、その部分が明確でないと、情報やまわりの空気に踊らされてしまいます。
また、あれもこれもと習い事を足しているうちに、こどもの余裕がなくなり、息切れしてしまったり、逆に創造力などが育まれるのを阻んでしまいます。

保護者さまから、
「この前、こどもがすごく笑顔で帰ってきたんです!」
というお話を聞かせていただきました。

聞いてみると、こどもが「大好きな友達ができた!」と言っていたそう。
「テストでいい点が取れた」
「ニガテだった教科がわかるようになった」

そういうのもうれしいですが、こどもたちにとってホントにうれしいのは、

「勉強のおもしろさに気づいた」
「すごく充実した時間が増えた」
「友達ができた」

というようなことなんだろうなと感じます。

こどもの笑顔を見られて、保護者さまも喜んでいらっしゃいました。
保護者さまとお話していると、いろんな希望はあるかと思いますが、こどもの喜んだ顔やたのしそうにしている顔を見るのが、親御さんにとって、最高のしあわせなんだなといつも感動します。

今日は授業では、延長の連続。

1年生の男の子がニヤニヤしながら算数を満喫していて延長、1年生の女の子が以前にやった歴史の復習をやりたいということで延長となり、お迎えのお母さまたちは「はやく!」「えっ、なにやってるの!?」と困惑。

でも、怒っているというより、「まあ、しょうがないか」という感じなんですよね。

こどもたちは本能で生きているので、言ってもなかなか止まれません(笑)
寒いので延長は控えたいところですが、こどもたちがたくさんのうれしいことを経験し、それが家族みんなのしあわせにつながり、しあわせの輪が広がっていけばいいなと思います。

素敵な週末になりますように!

写真は体感算数の時間、ニヤニヤしながら1年生の男の子が図形に名づけた「トイレ」。お母さまウケはもちろんよくなかったです(笑)

こどもの才能の見つけ方。

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「言葉に対して真摯であろう」

僕の大好きな方が以前おっしゃっていたこの言葉は、僕の人生に大きな影響を与えつづけてくれています。
この言葉で、自分はあまり話をするのが上手ではないし、思ってもいないことを言うと言葉の力が弱まる気がするので言いたくない。
だから、その分、言葉を大事にしよう、本当に思ったことだけを言うようにしようと決めました。

こどもたちと遊んでいると、

「どめ君はどうして本気でやるの?大人はみんな何かするよと言っても口先だけだったりするでしょ?それに何かしてあげるのだって、結局は見返りを最初から期待してのことだったりするし」

ということを言われました。

(んっ?いきなり、どうしたんだ??)
と思いつつも、

「そんなことないよ。口先だけなのはみんなじゃないし、それは偏った見方だと思うよ。見返りなく、本気で誰かのことを応援している人も知っているよ。僕がこども相手でも本気でやるのは、手加減するのは失礼だと思うし、こどもだからって下に見たくないから」

と言いました。

すると、

「たしかに、どめ君はいつも本気で向き合うよね。こども扱いしないし、大人っぽくない」

と言う言葉が。

…どうやら、ほめてくれているようです。不器用ですが(笑)

その子は、何だかちょこちょこと(変化球で)ほめてくれて、その度に、その不器用さにクスッとなり、そのやさしい気持ちに心がほわっとあったかくなります。

すごく繊細で、ピュア。

才能はイビツさで、うまく表現できずにいると本人は不満を感じます。

また、まわりから見ると、不思議に見えたり、ネガティブに見えたりで、あまり認めてもらえることがなかったりします。

すごく繊細な子は、感じていることが多い分、うまく表現できなかったりすると、不満がたまりやすかったり、イライラしたりして、まわりに理解されず、表現するのをあきらめたりも。

でも、その高い感じる力や共感能力は、アーティストの才能だったり、カウンセラーの才能だったりします。うまく表現できずためこんでいた分、表現する方法や出し方を知ると、爆発的に開花したり、伸びたりもします。

波がある分、ハマったときの力は強く、力の使い方を知ると、すばらしい才能になります。

才能は誰かに見つけてもらえると現れるという側面が。

また、天才と言われる人は、天才と言われるまで続けている。通称「1万時間の法則」というものがありますが、こどもたちが、「よし、自分はこれを大事にしていこう!」、そんなふうに思えるものを一つでも見つけられるよう、「大丈夫、自分はこれでいいんだ」、そんなふうに思えるようサポートできたらなと思った出来事でした。
たくさんの人にそのすばらしい才能が届きますように (*^ ^*)

写真は算数の時間にかいたマインドマップ。6年生の男の子、算数、国語のマインドマップでスイッチが入り、アーティスト性を存分に発揮していました♪

ダメ出しをしたくなる理由。

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調子がいい日、悪い日。
気持ちがノッテいる日、なんだかノラない日。
いろんな日があります。

ほとんどの場合、体調や感情によるものですが、みんな自分が何を感じているのかなんて気をかけずに日々を過ごしています。

授業中、
「前はできてたのにな…」
「あれ!?これ簡単だよ!?」
「集中力がないな…」
「なんで、やらないんだろう?」

と感じることがありました。
視野が狭くなり、口調や態度が厳しくなっているのにも気づきます。
それに伴い、全体の集中力はますます低下。

「いったい、どうすれば…」

少し息を抜き、自分のなかで起きていることを冷静に見ました。

すると、予定していた通り授業をうまくやりたい自分、ちゃんとしたい自分、良いところを見せたい自分がいることに気がつきました。

そこには、自分の思い通りにならないことへの不安、まわりからどう思われるかという自信のなさ、なんでできるのにやらないんだよという悲しみなどの感情が。

それらを噛みしめ、集中できていないなと感じる子に、「どうしたの?」と聞くと、

「今日、学校でこんなことがあったんだ」
「いま、すごく不安で集中できないんだ」

というような答えやメッセージが返ってきました。

自分のなかで起きていたことに気づき、少し落ち着き、こどもたちのすばらしい点にフォーカスを当てると、高速リスニングに何回も挑戦していたり、問題を解けないまでも試行錯誤していたり、いつもより何倍も気合の入ったマインドマップをかいていたりと、たくさんのいい点が見つかります。

できていないように見えたのは、ほんの一部を切り取ったに過ぎませんでした。

終わったあと、毎回、新しいことを学ぶのをすごくたのしみにしている子に「今日はあまり進まずにごめんね」と言うと、「いいよー。それより先生、いつ塾に遊びに行っていい??」という返事が。

スカッとさわやかにゆるす子に、
「こどもたちは先生、先生って言ってるけど、ほんとこっちが学ばせてもらっているな。たくさんの愛をもらっているな」
と感じました。

「まわりは鏡、自分の持っているものを鏡のように見せてくれているんだよ」

と心理学では言いますが、こどもたちはほんとにすごくピュアで、澄んだ鏡なので、自分の持っているものをきれいに見せてくれます。

自分のなかにある感情や痛みは、感じ尽くすと消えていきますが、何か見えるたび、しっかり感じて、解放してあげての連続です。

こどもたちには、考えるだけでなく、しっかりと自分の感じていることに意識を払ってもらい、本音の部分を話すことを大事にしてもらっていますが、みんな本音で話すので、すぐに仲良くなります。それも、深く。

心でつながると、絆が生まれるんですね。

今日は、学校のちがう、ケンカ友達であり、おたがいに気になる男の子同士が、いっしょに冬に遊ぶ約束なんかをしたり、保護者さまのたくさんの情熱や愛にふれられたりと、なんだかたくさん心のつながりを感じた1日でした(*^ ^*)

勉強だけでなく、たくさんのつながりをRAKUTOで感じてもらえたらなと思います。

写真は2年生の男の子のかいた『天気』のマインドマップ。この自由な心、大切に育んでいきたいです。

スラムダンクから学ぶ成功する練習の法則。

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小学生のとき、スラムダンクの影響でバスケットボールにはまり、毎日ゴールが見えなくなるまでシュートを打っていました。

3Pシュートが得意な登場人物に憧れ、遠くからシュートが入る気持ちよさに取りつかれ、足が遅く、背も高くないのもありシュートを得意にしようと思い、そればかり何千回も練習していましたが、その練習方法はどうやら理にかなっていたようです。

今年出た『成功する練習の法則』という、ベストセラーの本のなかに、成功する練習の方法とは、

①反復練習を大切にすること
②無意識にできるようになるまで徹底すること
③得意分野を見つけて磨きをかけること

とあります。

当時の自分は、「ヒザを使って、ボールは高く」(スラムダンクから学んだ)というシンプルなことを意識し、ひたすらシュートを打っていましたが、結果、かなりの確率で入るようになり、ボールが手を離れたときに「あっ、これは入った」「あっ、これは入らない」というのもわかるようになりました。

中学年以降のクラスでは、速読を使い本を読む練習をしますが、速読もバスケのシュートと同じだなと感じます。

速読というのは「スキル」。練習すればするほど精度が上がり、速いだけでなく、頭に入り、深く読めるようになります。

今日は、授業中、速読の話になり、1つひとつの工程を丁寧に、やっていこうという話に。

RAKUTOでは、ちょっと変わった「ビジョン速読」というオリジナルの速読法を用いているのですが、しっかりと練習をし、身につくと、「書かれている内容が映像で浮かぶ」というおもしろいことになります。こどもの方が、素直で、脳のこともあり、習得も早いです(僕は残念ながら、ほとんど映像で見えた経験がありません…)。

話しているうちに、5年生の女の子は、
「その映像が見たい!」
「他の校舎の子たちがどんどんできているそうで負けたくない!」
ということでやる気に。
いまでもちょこちょこやってるけど、もっとお家とか学校でも積極的にやってみる!と言い、意気揚々と帰っていきました。

外側からのご褒美に釣られてや、やらされる感ではなく、自分の内側、ワクワク感からでるモチベーションは強く、長続きします。

ちょっと興味のわいてきた子のこれからの学び、速く読んだりじっくり読んだり、自由自在に読書をたのしむ喜ぶ顔がたのしみです☆

ちなみに、一時期おもしろいように入ったシュート。中学生になり、バスケットゴールの高さが変わると、全然入らなくなりました。「記憶は同一対象に限る」(勉強するなら同じ参考書や問題集で)。運動も同じなのですね…(´・_・`)

バスケがしたいです。ではでは。

写真は先日、年長さんの男の子がホワイトボードにクモの巣をカラフルに描き、裏を「ハロー♪」と言いながら手を振り駆け抜けた風景。かわいすぎました(笑)