こんにちは。
新留です。
日曜日のこと。
たまたま注目している方が2人、同じ本のことを書いていたので、これは読まねば! とその足で買いに行き、夜中に読みました。
読んだのは、稲田豊史さんの『映画を早送りで観る人たち』。
少し前、
思考養成クラスの授業で新聞を読んだ際、
「タイパ(タイム・パフォーマンス)」について書かれた記事を扱ったのですが、
その記事を読んだ後、6年生の女の子が、
「めっちゃわかる〜。私もアニメとか倍速で見るし、飛ばすし、好きな漫画もパラパラとしか見ない」
というようなことを言っていて、衝撃を受けたのでした。
好きなものでも飛ばすということがなかなかの衝撃で、倍速視聴や、全部読まない傾向などどうしてなのかな? と引っ掛かっていたのですが、
倍速視聴が多くなってきた背景にあるのは、著者によると、
①供給過多
②コスパを求める人が増えたこと
③セリフですべてを説明する映像作品が増えたこと
なのだそう。
個人的には、アニメを見ずに、映画館でいきなり『鬼滅の刃』を見たとき感じた違和感や、
ずっと家にテレビを置かない生活をしていたため長らく見ていなかったけど、
結婚を機にテレビを買い、ひさしぶりにテレビをのんびり見ていたときに感じた違和感が読んだことで解消され、
そして、
「新しいものを観るには体力がいる」
「ちょっとつまんで観ておけば、『ああ、観たよ』って言える」
という大学生の子たちの感想や、
鴻上尚史さんの、
「最近の演劇の観客はずいぶん変わってきた。芝居が終わってから、結局は誰が悪者なのですか、って真顔で聞くんだよ」
というセリフに危機感を感じました……。
おそらく、これから、見ない、読まないことにより、
さらに、わからない、読めない子の増加は加速していくんだろうなと思うので、
せめて、自分が関わることができる子たちは、
しっかり読めて、理解できるようにやっていかないとなと思ったのでした。
今の子たちのことが知れてよかったです。
(こういうセリフを吐くようになったら、おじさんですね…)
よかったら、読んでみてくださいね。