こんにちは。
新留です。
先日、保護者さまから作文についてのご相談を受けました。
それほど多く書く機会もないし、どう書いたらいいのか教えてもらえる機会もなかなかない……
どうしたらいいですかね? という話でした。
春期講習や夏期講習、冬期講習など、季節講習では作文講座があったり、
高学年のクラスでは作文を書く練習をしますが、
なかなかこれだ! と決定的な問題集も今のところ見つからないし、
きちんと体系だって練習したりフィードバックがないと効果も薄い……
文章を書く力は大事だとはわかりつつも、なかなか対策も難しいのが作文なのかな、と思います。
今回の場合、授業の様子などから、改善するためにまずやってほしいとお伝えしたのが語彙力をつけるということだったのですが、
「語彙力」
というのは国語力や読解力だけでなく、考える力のペースとなります。
そして、英語で単語を覚えるように、日本語だから何となくわかるような気がしますが、ごまかさず、意識的に伸ばしていく必要があります。
算数の問題が解けないのも、そもそも、書いてあることを「読み」、「理解できていない」ということが多かったりするのですね。
自分で読んでもわからなかったものが問題文を読んであげたり、質問してあげると「そういうことか!」となっていくのも、
読む方で伝える際のニュアンスを調整してあげているからだったり、補助的な説明をしてあげているからなことが多いのです。
数学者である藤原正彦さんが、
「一に国語、二に国語、三、四がなくて五に算数、あとは十以下」
とおっしゃっていたというのも、経験から、国語力がすべての土台だと感じられていたのだろうなと思います。
ですので、国語力の土台となる「語彙力」は0、
「語彙力から始まる」と言ってもいいのかもしれません。
語彙力に関しても段階によりアプローチ方法が変わっていきますが、まずは「量」、
語彙の量、理解できる語彙の数を増やしていくといいですね。
日本語学者である石黒圭さんが名著『語彙力を鍛える』のなかで、
「語彙力=語彙の量×語彙の質」
語彙力は量と質があり、
「理解語彙>使用語彙」
実際に書いたり話したりで使える語彙の前に、理解できる語彙を増やすとおっしゃっています。
高学年では語彙の質にもこだわっていくことが大切ですが、まずは「量」を増やしていってもらえたらと思います。
これから徐々にどう変わっていくのか楽しみです^_^