高校生、中学生、小学生と、順番にいろんな年代の子たちと関わってきて気づいたことがあります。
いまの小学生は「忙しい」ということです。
毎日、塾やお稽古があるというのは普通。1日に習い事が2つということもあります。大人で言うと、終業まで働いたあと、勉強会やお稽古に通っている状態でしょうか。
こどもが大好きなことをしているのであればいいのですが、ムリしてがんばっていることばかりなのであれば、それは創造性を育むことにはマイナスに働いている可能性があります。
時間に追われていると、創造性を発揮する余裕が持てません。創造性を発揮するには、感情的に安心できる空間や、時間的、空間的な自由が必要だからです。
大人だと、
「ちょっと心がざわざわしているから、ゆっくりお茶でも飲みに行こう」
「気分をリフレッシュしたいな。海でも見に行こう」
ということもできますが、こどもは大人の協力がないとできないこともたくさんです。
学校では時間割、帰ったら塾、次は…と、時間に追われ、考える時間や感じる時間がないと、次第に、自分が何が大好きなのか、何がしたいのかもわからなくなってしまいます。
また、こどもはすぐに集中するわけではなく、大抵は、少し時間がたってからノッテきます。
時間が決まっていると、ノッテきて、「さあ、これから」というときに次の時間、止めということになったりしますが、そのノッテきた状態、フローを妨害されると、意識的に悪いことをしたり、それが続くと、大人になり自主性が乏しい、決断力や忍耐力が弱い、自信がない、というような状態になるという可能性もあります。
こどもたちを見ていると、来てすぐ遊んだり、絵を描いたり、のんびり寝っころがったり、「先生聞いて~」とお話をしてきたり、置いてあるパズルや折り紙で遊んだり、と様々。
忙しいなかから気分をリフレッシュする、そのちょっとしたスキマ。最初の解放の時間を大切にしています。
そこでリフレッシュしてできた余裕が、そのあとの創造性の発揮や集中力につながります。今日は、最初はのんびりムードだった1年生の男の子が後半に変化。
マインドマップを自分のペースで黙々とかきすすめ、延長しても全部をかき終えたいと、残ってやり終えました。お母さんが外にお迎えに来ていても、他の子が休憩に入っていても、気になっていない様子。
最後は「ふ~」とやり終え、作品をつくりあげたアーティストのように終了。
元気に「またね~!!」と手を振り、帰っていきました。
しっかり忙しいなかでも、自分のペースを保っています。
帰り、ちがう保護者さまとお話ししていると、1年生の女の子が「メリハリ―!」と叫んでいましたが、ほんとにそうだよね~とうなずいてしまいました。
いっぱい学んで、いっぱい考えて、いっぱい遊んで。
これからも、自分のなかにある大好きや才能を大切に、のびのびと育んでいってもらいたいなと思います。
写真は1年生の男の子のマインドマップ。5年生で習う『天気』についてかわいくまとめました♪